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変異株で経済に下振れリスク、当面は感染対応が重要-日銀・鈴木氏 - ブルームバーグ

日本銀行の鈴木人司審議委員は2日、日本経済の先行きについて、新型コロナウイルスの変異株の流行などによって人々の感染症への警戒感が根強く残る場合、「消費を中心に経済が下振れるリスクがある」と語った。兵庫県金融経済懇談会で講演した。

  鈴木氏は、当面はサービス消費の下押しや供給制約の影響が残るものの、その後は回復に向かうとの見通しを示した上で、「感染抑制と経済活動の両立が今後どのように進んでいくか、不確実性が高い」と指摘した。ワクチンや治療薬の普及で感染が抑制され、警戒感も大きく後退すれば、「経済活動が想定以上に活発化する可能性も考えられる」とも語った。

  海外からの入国者からオミクロン変異株の感染が確認されたのを受けて、政府は11月30日から当面1カ月間、全世界を対象に外国人の新規入国を 停止した。米国も1日に初の感染者の確認を公表するなど世界で感染が広がっており、各国は水際対策を強化している。

  鈴木氏は金融政策運営では、変異株の流行もあり、「当面は感染症の影響への対応が引き続き重要だ」と主張。引き続き、来年3月末に期限を迎える新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラムの下で「企業の資金繰りをしっかりと支えていく」とし、必要と判断すればちゅうちょなく追加緩和措置を講じると改めて表明した。

  2%の物価安定目標の実現が遠い状況の中で、「8年半超にわたって推し進めてきている強力な金融緩和は、さらなる長期化が避けられない」とし、緩和効果の持続には「金融システムの安定維持が不可欠だ」と強調した。今後も金融緩和の効果と副作用の比較衡量を丹念に行い、「金融政策にさらなる改善の余地はないか検討を続けていく」と述べた。

他の発言

  • 物価安定と金融システム安定に適切な金融政策運営に努める
  • 金融システム面の脆弱(ぜいじゃく)性高まる可能性に引き続き留意必要
  • 財政健全化を巡る今後の議論を注視していく必要
  • 供給制約の影響が拡大・長期化するリスクにも留意必要
  • 気候変動対応オペ通じ、金融機関の多様な取り組みを支援

(詳細を追加して更新しました)

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