日本生命保険は2023年度の運用計画で、 日本銀行が6月にイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)を修正すると見込んでおり、それまでは超長期債投資を抑えめにし、金利上昇後に購入ペースを上げる方針だ。都築彰財務企画部長が24日の記者説明で明らかにした。
都築氏はYCCの修正時期について、今週末の金融政策決定会合だと「総裁が代わった直後でタカ派のイメージがついてしまう」と指摘。日銀は6月に動き、10年金利の許容変動幅を現在のプラスマイナス0.5%から同1%に拡大すると予想した。春闘でしっかり賃上げが行われ、物価上昇率も想定以上の数字になっており、YCC修正も「やりやすいのではないか」と言う。
超長期債への投資スタンスについては、30年債利回りで1.5%から2%に接近すると非常に投資妙味が出てくるが、足元の1.3%程度では「あまり魅力の高い水準ではないため、6月にYCC修正を見込む中、ペースはゆっくりめにスタートしたい。金利が上がったところでその分を追加で投資したい」と述べた。
ヘッジ外債は横ばい
22年度はヘッジコストの上昇を受けてヘッジ付き外債の残高を2兆4000億円減らす一方、国内債券等を3兆900億円積み増した。23年度はヘッジ付き外債の残高は横ばいにとどめ、国内債券の残高は増やす方針。しかし、積み増し額は前年度を下回る見込みという。新規の投資資金は前年度からほぼ横ばいの1兆円強を予定する。
内外金利の上昇などにより、3月末の有価証券の含み益は前年同期比2兆6200億円減の8兆500億円となった。
【2023年度運用計画】
国内債 | ヘッジ外債 | オープン外債 | 国内株 |
外国株 (オルタナティブ含) |
不動産 | 貸付 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
日本生命 | 増加 | 横ばい | 横ばい~減少 | おおむね横ばい | 増加 | 横ばい | 横ばい |
【2023年度の金融環境見通し(予想レンジ、カッコ内は年度末水準)】
国内10年 金利(%) |
米国10年 金利(%) |
日経平均 (円) |
NYダウ (ドル) |
ドル円 (円) |
ユーロ円 (円) |
|
---|---|---|---|---|---|---|
日本生命 |
0.3~1.0 (0.8) |
2.5~4.5 (3.5) |
2万~3万 (2万5000) |
2万7000~3万7000 (3万2000) |
108~132 (120) |
122~148 (135) |
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